灰じょんのブログ

灰じょんが10代の記念にブログを書きました。すでに20歳を超えたので、今は思ったことを書いてます。何卒よろしくお願いします。

琥珀色のかけら

昼間に言われた言葉が、自分の耳に引っかかった。

家に帰ってイヤリングを外すと、言葉が床に落ちた。



頭に引っかかって取れなくなった、怒られた言葉。風呂に入ってもふやけず、飯を食っても抜け落ちない。



布団の中に入ると、言葉が頭の中に入り込んで、ぐるぐると回り出した。うるさすぎて眠れない。

鏡の前で、ガンギマリの目をして、頭から言葉を抜き出そうとした。

短く生えた顎髭みたいになかなか掴めない。やっと掴んで引き抜くと、意識が遠のいたから、やめた。



ヤカンのお茶が溢れ出し、高い笛のような音が響く。コンロまでが永遠のように遠くて、間に合わない。

琥珀色の液体は部屋中をなみなみと満たした。

身体に力が入らない。琥珀色の液体が身体中に張り付く。下からひたひたとやってきた液体が口を覆った。


僕は、何も言えなくなったことにひどく安心した。



全てが水浸しになって仕舞えばいいなぁ。




角だらけの岩は壊れた心のよう

砕けた岩は自分の心のよう

あぁ、雲ひとつない満点の夏空の下、潮風が吹く青い海。

波に晒されて、ゆらゆらと漂い、近いては離れる。砕け散らばった僕の琥珀色の欠片を、

無垢で美しいあなたに集められたら